◆1.なぜ効くのか(理屈)
◆2.蛇足情報(詳細)


◆なぜ効くのか(理屈)
・パーキンソン病の人は脳の覚醒作用を持つドーパミンの不足傾向が非常に高い。
・ムクナ豆にはドーパミンの原料物質Lドーパが含まれている。
・うつ病が発生する原因についてはいろいろな説がありますが、神経物質の影響という観点では、脳の覚醒や活性化に作用するノルアドレナリンと、心の安定に関与するセロトニンが不足している傾向が非常に高い。
・ムクナ豆にはセロトニンの原料物質トリプトファンも含まれている
・L-ドーパがドーパミンに変換されるメカニズム
脳内でL-ドーパを原料として生成されるドーパミンは、脳の指令を筋肉に伝える神経伝達物質で体の健康にとってとても重要な存在です。もしそれが減少した場合、ドーパミンを直接に経口摂取または体内に注入しても脳の血液脳関門により脳には届きませんが、その原料であるL-ドーパは血液脳関門を潜り抜けて脳に届きます。
ムクナ豆にはL-ドーパが多く含まれているので、これを食べることでL-ドーパが腸から吸収されて血流に乗って脳に届きます。脳内では中脳の黒質細胞がこれを受取りドーパミンに変えます。生成されたドーパミンは神経伝達物質として大脳の指令を筋肉に伝えます。



◆蛇足情報(詳細)
・豆には5%ものドーパ(L-ドパ)が含まれ、葉や根には1%のドーパが含まれている。ドーパはパーキンソン病の特効薬になる。インドでは豆をリューマチ薬、喘息薬、解熱剤、強壮剤、催淫剤として用いている。茎や葉は飼料や緑肥としても使用される。
・高温性で短日型なので日本での栽培は少ない。
・東南アジアや中国大陸南部の熱帯が原産地であり、日本でも沖縄を中心に温暖な地域で栽培されていたが、近年ではほとんど栽培されない。高温生で低温に弱く、日本で栽培できるのは関東が北限であり、暖地ほど豊産になる。播種、移植の適期は6月中旬で、15°から20°は必要。
・「若返りのハーブ」などとして古代から利用されてきました。近年、雑草の成長阻害やトウモロコシへの成長促進など(アレロパシー)が証明され、無農薬農法での利用でも注目されています。
・成分L-DOPAは血液のバリアーを交差させドーパミンの中に転換させる珍しい物質です。ムクナに含まれるL-DOPAは男性ホルモン=テストステロンを上昇させて筋肉細胞を増やすことがわかってきました。そのため、副作用のないムクナがアメリカなどで運動選手が危険な筋肉増強剤のホルモンに取って代わって利用されています。
・古代インドのアーユルヴェーダ医療では、古くから運動機能低下(現在では脳機能低下によるものと分かってきている症状など)などに利用されてきました。成分のL-ドーパがドーパミンに働きかけ、ドーパミン不足で起こる運動機能低下やむずむずなどに使われます。
・L-ドーパはアクでもある(?)
・インドでは、カレーにしたり牛乳で煮たりして食されます。
・インド原産のムクナ豆は、「元気になる豆」として、インドの伝統のアーユルヴェーダでは古くから利用されてきました。大豆やえんどう豆などに比べ、少々硬い豆です。
・旺盛な成長力と土地を選ばない性質と、成分から古代より健康維持に利用されてきたムクナは、八升豆の名のとおり、1つの株から多くの収穫が得られます。また、雑草よけなどに使われてきましたが、このことは近年、トウモロコシなどとのコンパニオン植物としたときのトウモロコシの成長促進とあわせ、科学的に証明されるようになりました。
・ムクナの栽培跡地における雑草の発生などが科学的に研究され(*日本雑草学会など)雑草の発生を著しく減らすことや、トウモロコシの株間にムクナを植えることでトウモロコシの収穫量が増えることなどが証明されています。
また、休耕地や不耕地などでの栽培が、土地を元気にすることもわかってきています。
・Allelopathy:和訳「他感作用」-植物が放出する化学物質が他の生物に阻害的あるいは促進的な何らかの作用を及ぼす現象
・これからの農業に期待されるアレロパシーとは、化学肥料や化学農薬にかわり雑草や病害虫の防除のほか、連作障害や雑草害を緩和し、また雑草や病害虫に強い作物の創出が期待されています。
ムクナは、根や葉、茎、さやからL-ドーパを放出し、その他感作用によって地中や周囲の微生物や昆虫、雑草を排除するので自然循環型農業の除草剤として利用できます。
・ムクナに含まれるL-ドーパは、広葉の雑草の生育を阻害しますがトウモロコシやソルガムなどのイネ科植物は阻害しません。その利用例としては、中米やブラジルでのトウモロコシとムクナの混植があり、化学肥料や農薬などを使用せずに継続的に高い収穫を維持しています。
・ムクナの持つ多感性作用により、一般には雑草の生育を阻害する効果がありますが、ト ウモロコシとは相性が良く、研究によれば2 割程度の収穫増が期待できます。南米ではそれを利用してトウモロコシの肥料として使っている例があります。
・ムクナは成長力が強く地面に這わせて栽培すると瞬く間に地表を覆い尽くします。そして、その根粒菌の働きで窒素を固定して土壌を肥沃化します。一年草なので、枯れた後は 地面に漉き込むことで緑肥としても利用できます。また、根からは地中に、葉や茎、種子からも多感作用のあるL-ドーパが放出されるために微生物や雑草、害虫の防除にも役立っています。中南米、アフリカなどでは自然農法のプロジェクトとしてその価値が認められています。

・土壌保全や肥料としての利用
地面に這わせる形で栽培すると地表を覆いつくすので、大雨による土壌の流出を防ぎ、強い直射日光による表土の乾燥防止になります。また、地中に漉き込まれたムクナは分解速度が速く根は地中の窒素を固定する作用があり、また、L-ドーパは土壌中では速やかに分解されて後作に悪影響を及ぼさないので緑肥としても効果的です。これは中南米ではすでに実用化されて効果も実証されています。

・将来の食糧危機の救世主
ムクナはその収穫量の多さや栽培地を選ばないことまたその豊かな栄養素から将来の食糧危機の救世主として期待されます。
適度な雨と気温さえあれば痩せた土地でも栽培可能なムクナは、近代農業が成立しにく い過酷な条件の貧困な農村地帯でも他の植物には期待できない食糧の供給源となります。
その栄養素は、エネルギー、炭水化物、タンパク質、脂質、各種ミネラルがあり、他の豆類と同等かそれ以上の食糧として大いに期待できます。

・瀬川病の女性が今は薬を必要としていません。
発症する原因は違いますが、瀬川病もパーキンソン病と同様に脳内のドーパミンが不足することにより体が動かなくなる病気です。
この特効薬もL-ドーパ製剤ですが、副作用があるのと長期間の使用で効果が薄れてくることがあるために使用をためらう人がいます。
ある女性の例では、胃腸を刺激する激しい副作用がいやで薬の使用をやめていたために車いす生活を余儀なくされていました。しかし、あるTV番組でムクナ豆にL-ドーパが多く含まれることを知り八方手を尽くしてムクナ豆を探し当ててこれを利用するようになりました。当時は食べ方も分らないために半年間試行錯誤を重ねて、一番体にあう食べ方を開発しました。この方法でムクナ豆を根気よく食べ続けて症状が改善し、車いす生活を脱して普通の生活を送れるようになった例があります。
この女性の場合は、ムクナ豆の利用を始めて以来十数年、毎日45g程度のムクナ豆の粉末を食べていてまったく通常の生活をしています。

・劇的に効く人では、食べて30 分程度で車いすから立って歩いた例もあります。

・うつ症状にはジワジワ効果が表れてきます。
ドーパミンが減少するパーキンソン病の患者さんに限らずストレスを貯めやすい人は、やる気が出ない、元気がないなどうつ症状に悩む場合が多々あります。
ムクナ豆は脳がドーパミンを生成するための原料を補給することが出来るので、これを食べ続けることでうつ症状から解放された例も報告されています。
・ムクナ豆はあくまでも健康食品であり、うつ病に劇的な効果が確かめられているものではない

・体を温めたり、動きを良くしたりする効果があります。
年齢を重ねると、特に病気ではないが体に力が入らない、手足が冷えるなどの症状があらわれる場合があります。その対処方法としてムクナ豆を食べると体の動きが良くなり温まるのを実感する人も多くいます。また、スポーツ選手の中には筋肉強化や強壮のために利用して人もいるそうです。

・疲れやすさを解消してくれます。
病気ではなくても、疲れやすい体質の人はいます。一日の普通のデスクワークやちょっとしたドライブでもグッタリして夜も寝つきが悪くなるようなタイプの人にはおススメです。豆粒であれば2粒から3粒、黄粉タイプであれば2.5gから3g程度を一日一度食べると疲れにくい体質づくりができて夜もグッスリ眠れるようになるという体験談が報告されています。

・3000年前から本場インドで愛用されている伝統のハーブです。

・アーユルヴェーダの聖典「チャラカ・サムヒタ」にも、 ムクナを料理に入れて食べると「元気」がでると述べらています。

・日本名では八升豆(ハッショウマメ)と呼ばれるツル性の植物で、一本から8升の豆が収穫できる為、この名前が付けられたといわれています。



ムクナ(八升豆)の良い点・悪い点・摂取方法」もあり。

ネタ元:「ムクナ 副作用」「ムクナ カプセル ~」で検索
5つ前後のWebページから部分的に切り貼り


(ムクナ関連:執筆時間計:6h + )